penpoko’s blog

現役小学校司書による読み聞かせに使える本の紹介などをしていきます

精霊の守り人

精霊の守り人 (偕成社ワンダーランド)

私は学校司書になってから、上橋菜穂子作品と出会い

ました。(もっと早く出会いたかった…)
この作品、児童文学なのに主人公は30代の女性バルサ
女用心棒という設定も、児童文学っぽくない。
でも読んでると、頭の中でバルサが躍動するんです。
こんなに想像力をかきたてられた本は久しぶりでした。
5,6年生の読書好きな子に紹介すると、ドラマ化も手伝い
精霊の守り人」までは借りてくれます。ただ、そこから
「闇の守り人」に続くには、好みが分かれるみたいです。
これは、大人になってからでも充分楽しめますからね〜。
 
女用心棒バルサは、旅に途中にある国の皇子チャグムを
助けます。チャグムは、実の父親である王の命令により
命を狙わていましたが、バルサは皇子の母からの願い
を聞き入れ、王が送る刺客からチャグムを守るための旅
にでます。実はチャグムの中には精霊の卵が宿っており、
その為に命を狙われていたのです。チャグムを狙うのは
刺客だけではなく、精霊の卵を狙う異界の魔物も襲って
きます。バルサは、傷だらけになりながらチャグムを守り
ます。こうまでして見ず知らずの子ども助けるのには、
バルサの哀しく壮絶な生い立ちがあったのでした。
 
本を読んでしばらくすると、アニメをみつけました。
そして最近、綾瀬はるか主演でドラマ化されました。
おそるおそるアニメをみると…
なんとよくできたアニメじゃん!って思いました。
やっぱりバルサがぴったっとはまると、続きを知ってても
どんどん観たくなりますね。バルサの声も、落ち着いてて
ぴったりきました。
ドラマの方は…トロガイ氏がすごかった!
 
精霊の守り人はシリーズなので、どんどん続きます。
バルサとチャグムも国をまたいで、色々な困難に遭遇します。
シリーズを通して、バルサの恋人?やさしい薬草師のタンダや、
異界と連絡のとれる呪術師のトロガイ氏などの助けもあり、
バルサ自分の生い立ちと向き合い、チャグムは一国の皇子と
して成長していくのです。